【日常の謎】Is this〜?と聞かれたらitで答える謎【中学英語】
今週のお題「自由研究」中学英語の初手の初手
中学1年生の娘の勉強を見てたら、下のような問題がありました。
(問)下の文の空白に当てはまる語を答えなさい。
Is this your pen?
No,( )( ).It is Takeshi's.
これで一瞬つまってしまいました。
答えは
No,( it )(isn't).
ですよね!
No,( this )(isn't).
ではないですよね!
娘「何でthisじゃなくてitなん? ややこしい」
ごもっとも!
他の問題では、
Is he a student?
No,he isn't.
確かにこれなら疑問文もその返答も主語がhe。
heで聞かれてheで答える。
わかりやすい。
なぜ主語がthisの疑問文の場合は、返答の主語はitなんでしょう?
逐語訳ではなく本質的な言葉の意味合いを抑えよう
「it」の訳出って「それ」ですよね。
「this」は「これ」。
どう違うのでしょう?
私は個人的に逐語訳的に英語を日本語に置き換えることに懐疑的です。
「日本語の○○=英語の▲▲」のように「=」で結ばれて完全に置き換え可能なことの方がまれだと思います。
単語ではないですけど、例えば日本語の「すみません」って英語にするとどうなるでしょう?
満員電車で人をかき分けて外へ出るときの「すみません」は、「Excuse me」です。
歩いていて人にぶつかったときの「すみません」は、「Sorry」です。
人の家の呼び鈴を鳴らしてなかなか人が出てこないときに家の中へ呼びかける「すみませーん」は、「Hello」でしょうか?
日本語の「すみません」の一語でも英語にすると多種多様な表現になります。
逆に英語の「break」だと、
1 〈物を〉(急激に強い力を加えて)壊す
砕く,割る,折る,ばらばらにする
(出典:breakの意味 - goo辞書 英和和英より抜粋)
日本語でさまざまな言葉で言い表していますが、「壊す」も「砕く」も「割る」も「折る」も「ばらばらにする」も、要するに「2以上の断片にする」ということですよね。
これが 「break」という言葉の本質的な意味合いです。
英語を理解するには、逐語的な言葉の置き換えではなく、本質的な意味合いを抑えていきたいですね。
調べてみよう、ロングマン現代英英辞典で!
では「it」の本質的な意味合いは何でしょう?
私は先ほど「break」の本質的な意味合いは「2以上の断片にする」と言いましたが、これは実は私の名から出てきた表現ではありません。
ちょっとお借りしてきました。
この表現をどこからどのようにして借りてきたかと言うと、下記の2サイトを利用させていただきました。
ロングマン現代英英辞典です。
英和辞典が英語の単語を日本語の単語に置き換える辞典としたら、こちらは英語の単語を英語で説明する辞典です。
国語辞典も日本語の単語を日本語で説明してますよね。
それと同じことです。
英和辞典より、英英辞典の方が言葉の本質を捉えやすいです。
「いやいや、英語の単語がわからんのに、それを英語で説明されてもその英文がわからんのやで?」
ですよね!わたしもそうですよ。
英語で説明されてもその英文が理解できません。
そのためにこちらを利用します。
紹介されるまでもなく、おなじみかもしれませんね。
では、「break」を例に手順をご説明しましょう。
1.まずロングマン現代英英辞典で「break」を調べます。
こんな画面が表示されると思います。
英語がいっぱいで嫌になりますが、そこをこらえて、
1 SEPARATE INTO PIECESa) [transitive] if you break something, you make it separate into two or more pieces, for example by hitting it, dropping it, or bending it
この辺りだけコピーします。
2.あとはGoogle翻訳にペーストして日本語にするだけです。
何かを壊した場合、たとえば、叩いたり、落としたり、曲げたりすることで、2つ以上の断片に分離します。
先ほど「break」の意味を「2以上の断片にする」と言ったのは、こちらから拝借いたしました。
「it」の意味をロングマン現代英英辞典で調べてみよう!
いよいよ「it」を調べてみましょう。
ロングマン現代英英辞典で調べてみると、
1 used to refer to a thing, animal, situation, idea etc that has already been mentioned or is already known about
これをGoogle翻訳にかけます。
すでに言及されている、またはすでに知られているもの、動物、状況、アイデアなどを指すために使用されます
つまり、「it」はすでに言及されていることを指す代名詞です。
「先に何らか話に上がったもの」「その前に話に出たもの」ということですね。
明らかに「it」は、「それ」ではないですね。
話に出てなくても「それ取って」とか言いますもんね。
逐語訳的な暗記は混乱のもとですね。